※守秘義務の観点から、加工しています。

ある事業所の所長さんより、職員のことで悩んでいると話しがありました。
一人の職員が、他の職員に対して指示を出し、時には罵声まで浴びせることがあると。
その職員は、所長よりも資格を持っており、理論立てて話しをしてくる。
所長に対しても強い口調で言ってくることもあると、、、、、、、、、、、
更には、ご利用者に対しても強い口調でいう事があり、何とかしないといけないと考えている。
ただ、先日、転職をしようと考えていると話があり、それを受け入れようとしたところ、理事長より引き留めるようにとの話しがあり、結局、引き留めざることに。
※どこも人手不足、貴重な人材だからいなくなっては困ると。
所長としては、状況を伝えた上で退職を認めたいと訴えたが駄目だったと。
所長自身、精神的に追い詰められて、食事がとれなくなっていると。
管理職をやっているとこれに近いことを経験したことがあるのではないかと思います。
・強い職員への対応(影響が大きい)。
・上司との意見の違い(指示を従わざるを得ない)。
ただ、この状況は、他の職員へのパワハラの問題、何よりご利用者への虐待になる可能性がある。
この状況であれば、指導をせざるを得ない。と私は考える。
まずやらなくてはいけないのは、事実の確認。
職員へのパワハラに関しては、いつ、どこで、何を言われたか、を聴き取りをして記録に残す。
(その際は、受けた職員のフォローも合わせて行う。また、今後同じようなことがあったらすぐに報告をするようにする)
ご利用者への強い口調も同様。
それを聴いた職員に、いつ、だれに、どこで、どのように、何をいったのか、を聴き取り記録に残す。
話しをすすめていく上で大切なのは、その対象職員に悟られないこと。
(これを失敗すると話しが拗れます。私は聴き取りの順番なども考えて、短期間ですすめていました)
結論ありきですすめないように、できれば役職者が複数で確認しながら行っていく。
(ここを気をつけないと、聴き取りが誘導になってしまいます)
内容次第で、指導で留めるのか、処分をするのか、対処が異なってくる。
とてもナーバスな話しです。
それはどの人にとっても、今後の人生に影響するくらいのこと。
だからこそ、きちんと事実を確認して、毅然と対処すること。
あと、もう一つのポイントは、指導するにしても、処分をするにしても、面談はマンツーマンでは行わない。
役職者複数で行う。
その理由は、
①言った言わないという事にならないように(場合によっては、相手に確認の上、録音するのも一つの方法)
②マンツーマンで行うと、冷静でいるのが難しくなる場合もあるので(気づくと相手のペースで話しが進んでいたり、感情的になってしまったり、考える間をつくる為にも)
もし、事実として、パワハラ・虐待があったなら、それはきちんと対処しないといけない。
(きちんとの兼ね合いはあるが、役所への報告・事業所として外部内部への報告などを見える形で。)
そこをうやむやにすると結果として、組織が崩ていく。
なんでもかんでも、きちんと対処した方がいいとは思わないです。
それは私自身が様々なことを経験してきたので。
(ハラスメント、内部告発、虐待の恐れ、職員のメンタルサポート(夜中に精神科へ連れていったりも)、職員への処分、自分自身も処分を受けたことも、、、、、施設長時代だけでなく、係長時代からずっと施設長が責任回避型の方だったので。利用者や頑張っている職員を守るのが役割だと考えていました。)
その中でも、絶対に軸がぶれてはいけないことがある、と私は考えています。
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